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幸福の観測所

反社会的宗教団体「幸福の科学」の批判を中心としたアンチカルトブログです。

これからの研究課題

教義批判

個人的な話です。一年ほど前は「TSI研究会」という名前で、「幸福の科学」の基本教義、主に四正道の批判的研究をやっていまして、その結果が

こちらに置いてある『幸福の科学根本教義批判』になったわけですが、その時にいまいち踏み込めなかったのが「発展」の部分でした。
「発展」の中でも、特に経済理論とか成功理論的な部分は、信者であった時から苦手な部分でした。私が信者であった約二十年間、その約四分の三近くが学生時代だったことも原因だったとは思いますが、個人的にはよく理解できず、興味も湧かないので、後回しにしていた部分でした。
で、アンチになってからも、その部分は他の「教え」とは違って、単なる他人のパクリ(受け売り)や机上の空論などではなく、大川隆法の個人的経験に基づく確かな「悟り」であって、正しい部分も結構含まれているのではないか、と考えていました。でも、どうやら、その部分にも誤りが多く含まれているらしいことが分かってきました。
退会して一年余り、私の中にもまだまだマインドコントロールは残っているようです。気付いたところから、一つ一つ解消して、真理を求めていく必要があるのだと思います。

富を肯定する思想

大川隆法の思想の根本にあるのが「富や豊かさの肯定」だと思います。
2009年の衆院選で、高級腕時計を臆面もなく見せびらかしていたことがありました。その段階で教祖の愛想を尽かした人は教団を去ったでしょうから、今の信者や職員は、あれが良いことであり、素晴らしいことであると思っている人たちの集まりであることは間違いありません。
イエスは「カエサルのものはカエサルに」と言ったり、「金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい」と言ったりしましたし、仏陀も心の平和のために富を捨てて出家した人でした。大川隆法はそれらの偉大な宗教家の教えの逆を行き、富を肯定しました。「それこそが現代人に必要な教えなのである」というような感じで言っていたかと思います。
幸福の科学」会内では、「ヘルメスは繁栄の神である」と言い、「ヘルメスと仏陀が融合した姿が理想像である」というようなことも言っていましたね。そういう風にして、「再誕の仏陀」であるのに、積極的に富を肯定することの説明をしていました。
そんないい加減な説明に騙されてしまう信者一同にも問題はあるのですが、私も二年前まではそちら側にいたのですから、そこはあまり責められません。
千葉正心館の「貧乏神をたたき出す研修」というのが会内で流行したりしたこともありましたね。私は受けなかったので内容について詳しく知りませんが。
要は、「潜在的に富を否定する心は捨てよ」ということだと思います。
しかし、私は思うのですが、潜在的に富を否定する心があるとすれば、それは人間の良心と言われるものなのではないか。「幸福の科学」がやっているのは、その良心を麻痺させるように仕向けるマインドコントロールなのではないか、ということです。
根本的な問題として、宗教が富を肯定するのは是か非かということや(イエスの教えをそのまま当て嵌めれば「幸福の科学」の教えは明らかに間違い)、その思想はどこから来たものなのかとか(やはり渡部昇一辺りか)、他の宗教でも説いているのものなのかとか(生長の家GLAなどはどうか)、その辺が気になるところであり、今後の研究課題です。

トリクルダウン理論

「お金持ちが儲かれば、貧乏人も潤うのだ」ということで、お金持ちを優遇すべし、というのがトリクルダウンの思想です。以前から新自由主義竹中平蔵などが主張しており、アベノミクスもそういう思想に基づいています。
大川隆法も、同じことを言っていました。その思想的ルーツは渡部昇一であることは間違いないと思います。渡部昇一は以前から「相続税をゼロにせよ、そうして金持ちのユダヤ人を日本に定住させれば日本はもっと繁栄するのだ」というようなことを主張していました。
wikipediaには、以下のようなことが書かれていました。

トリクルダウン理論は、発展途上国のように一般市民の所得が圧倒的に少なく一般市民の消費が国内経済に大して貢献しない場合、もしくは人口が少なくて国内市場規模が小さい小国家の場合は現在も有効である。ただ、先進国や人口が一定の規模を超える国々では一般市民の消費が国内経済に大きく貢献している為、トリクルダウン理論は必ずしも有効ではない。近代国家は経済構造が複雑化しており、「富は必ず上から下へ流れる」といった単純な概念は当てはまらないのである。トリクルダウン理論は、一般市民の消費が企業を支え、経済を回し、国家を成り立たせ、「富が下から上へ流れる」という状況を想定できなかった時代の理論ともいえる。

短いながら、何だか説得力がある文章です。
トリクルダウン」なるものが起きることは、証明されているわけではありません。単に、お金持ち側の考えた言い訳ではないかとも思われます。逆に、現代日本では起きなかったことの証拠ならあったりします。

こちらにはGDP成長率と平均給与のグラフがあるのですが、2002年から2007年の「いざなみ景気」で、どんなに景気が良くなっても、給与には全く還元されていないことがよく分かります。寧ろ、給与等の人件費をカットして企業の業績を上げたということであり、即ち「富が下から上へ流れた」という現象の証拠でしょう。
こういう立場からすれば、アベノミクスが成功しないことは目に見えています。幾ら法人税を下げたって無駄でしょうね。
大川隆法がどうして間違うかと言うと、自分に自信があり過ぎるんでしょうね。一度正しいと思い込んでしまうと、自分で「再誕の仏陀」とか言ってしまっているから、改めることができない。「トリクルダウン仮説」なんていうのは、それが時代や国柄など限定的な状況でしか成功しないものであるにもかかわらず、「かつてアメリカで成功したから日本でもやるといいのだ」という風に、杓子定規に当て嵌めて考えてしまう。
まあ、私もこれを機会に、経済の勉強をしてみようと思います。こうやって勉強したり考えたりする機会ができたのも、ある意味、「幸福の科学」のおかげです。しかも、大川隆法の言っていることの反対をやればだいたい正解なのだから、分かりやすいです。