幸福の観測所

反社会的宗教団体「幸福の科学」の批判を中心としたアンチカルトブログです。

案の定、「幸福の科学」オピニオン誌ザ・リバティがSTAP細胞擁護論を展開

不正及びそれを行った者に対する批判を、「人格攻撃」であるとして、マスコミ批判にすり替えるというアクロバティック擁護を見せてくれています。
この記事は色々とおかしいのですが、ポイントを絞って論じてみたいと思います。

マスコミの報道について

現段階でSTAP細胞の報道に関して批判するとすれば、「何故、そんないい加減なものを『iPSよりも優れている』『大発見だ』などと言って大々的に報じてしまったのか」ということでしょう。(それが上掲リバティ誌の記事には欠けています。)
割烹着にしても小保方さんを全面に押し出すやり方にしても、理研の笹井氏が企図したものであったと言われています。当初流布されたiPS細胞との間違った比較表についても、理研の資料を基に各マスコミが作成したものでした。
私が思うに、日本人はマスコミも含めてだいたい権威主義で、「ハーバード大」とか「ネーチャー」とか「理研」とか、そういう権威に弱いところがあるので、こういう結果になったのだと思います。
朝日新聞はこの点について、以下のように反省の言葉を述べていました。

朝日新聞を含む報道機関にとっても重い事態である。検証の難しい最先端科学の報じ方はどうあるべきか。不断に見つめ直す努力を肝に銘じたい。

大隅典子さん(東北大学教授でSTAP細胞について日本分子生物学会の理事長声明を出した人)のブログも読み応えがありました。

こちらですが、「新聞の使命は悪を暴くためにある」ということや、

各種報道機関が事前に取材して一斉にそれに合わせて報道するというスタイルは、不自然さを感じます。
せいぜいが、「先週、先月発表された論文によると……」くらいで良いのではないでしょうか?
科学報道はそういうものである、ということを常識にしてほしいと思います。

という部分などはなるほどと思いました。

「人格攻撃」云々について

幸福の科学」は、「霊言」と称して勝手に他人の本心を捏造し、気に入らない人物の人格攻撃を繰り返す集団であるので、彼らが何を言おうと説得力がありません。
特に公人でも何でもない従軍慰安婦に対する人格攻撃は酷いものがありました。教祖のみならず、信者も含めて教団ぐるみでやっていたのを忘れたとは言わせません。

しかも、「幸福の科学」は「霊言」などという完全なる捏造報道ですが、今回の一連の週刊誌の記事は、取材した事実に基づくもので、比較にはならないものです。
そもそも、「もう彼女だもん!」という言葉で有名なエピソードは、捏造疑惑が報じられる前の週刊新潮(2月6日発売)が小保方氏の学生時代の微笑ましいエピソードとして報じたものでした。
リバティ誌が「人格攻撃」と言っているのは、学生時代の人となりを表すエピソードや、所内の男女関係といったもののことでしょうか。
どうして捏造や剽窃と言った不正行為を平気で行われるような人格が出来たかということを明らかにするのに、家庭環境や普段の言動というのはかなり重要な情報です。
「犯罪者でもないのに、犯罪者扱いのようで酷い」という話もありますが、捏造や剽窃というのは犯罪です。日本の科学者全体の評判を落としたという意味では、大犯罪です。勿論、全てを小保方氏個人の責任に押しつけるのは酷であり、指導教官であった早稲田の常田氏の責任は重大だし(早稲田大学は即刻懲戒免職すべき)、コピペ天国と言われる早稲田大学の文化、それを創った人たちやそれを知っていながら放置してきた人たち全体の責任が大きいと思います。
文部科学大臣がカルト&トンデモ科学大好きかつ早稲田大学卒の下村氏なので自浄作用が正常に働くかどうかは不明ですが、そこはしっかり解決しないと、早稲田にとっても後々良くないことになるでしょう。
捏造や剽窃が犯罪である、ということについては、他大学ではこのように教育しているようです(検索してヒットした上位から紹介)。

剽窃(ひょうせつ)とは、盗用のことをいいます。そうです、これは犯罪なのです。
(略)
剽窃(ひょうせつ)の他に、論文・レポート執筆に際して以下のような行為も不正です。決してしてはならないことです。
・実験や調査結果のデータを捏造または偽造する
(略)

剽窃・盗用 (plagiarism プレイジャリズム)はアカデミックな世界では非常に重大な犯罪です。大学生はすでにアカデミックな世界の一員であって剽窃は絶対に行なってはなりません。

オーストラリアで大学のファンデーションコースに入った事があります
(略)
そこではじめに覚えたのが、Plagiarism(盗用)という単語
『ええか!キミらは英語が母国語じゃないから,わからないだろうと思っているけど、ワタシら英語人が読むと絶対わかるんやで!
前後の文章のバランスが全然ちがうんや
ええか!コピペ見つけたら容赦なく退学!重大な犯罪やからな!
そこしっかり肝に銘じて宿題仕上げるように!』
これを講師がかわるたびに毎回言われる…

文系・理系を問わず、学問の世界であれば共通の常識でしょう。
小保方氏は博論で一章を丸々コピペということが発覚しているので、どう考えても博士号撤回は避けられないと思われます。これだけのことをやり、それが世間に明らかになっているのに、もし何もしなければ、早稲田が丸ごと沈没するぐらいの事態です。
ちなみに、早稲田の博論剽窃盗用疑惑に関しては、小保方氏や常田研究室だけの問題ではなく、早稲田大学内で既に21名のコピペが発覚しています(小保方晴子のSTAP細胞論文の疑惑: 早稲田大学 常田聡 研究室の博士論文のコピペ疑惑参照)。
話を戻すと、不正が発覚するとマスコミからこれだけ叩かれるというのは、不正をする側にとっての抑止力にはなるのではないでしょうか。不正をしたのだからそれは仕方のないことです。私は、見事な掌返しをしたマスコミ報道を含めた今回の現象は、社会の自然な自浄作用だと思っています。
「まだ若い女性だから」とか「まだ本当かどうか確定していないから」ということで手加減して不正を見過ごすならば、それはやはりおかしいです。

STAP細胞存在の可否について

リバティ誌の記事では

不備や撤回が「STAP細胞」の発見そのものを揺るがすのかを含め、検証はまだ途中段階だ。

などと述べているが、専門家の間ではもうハッキリしています。

 生体の内部に三胚葉性の臓器ごとに「幹細胞」があり、それは芽胞様細胞の形態をしていて、各種のストレスに耐性である、というのはヴァカンティの「妄想」である。彼はひたすらその説を信じて、実験によりそれを証明してくれる「忠実な弟子」を必要としていた。生命科学の知識に乏しい小保方晴子は、まさに彼にとってうってつけの人物だった。
 ヴァカンティの妄説を信じた小保方が、帰国して理研にもぐり込み、巧みに周囲の指導的研究者をたぶらかして、自分の研究を信じこませた。そこから今回の喜劇が始まった。「STAP細胞」は小保方の妄想の中にしか存在していない。
 喜劇は終わった。みんないい加減に眼を覚ませ。

と。
端から妄想なのに、検証作業を行う方もいい迷惑だと思います。「STAP細胞の存在を検証する」というのと「大川隆法の霊言を検証する」というのは同じぐらい無駄なことです。

マスコミ報道の時差について

前にも少し書きましたが、私は2月中旬からこの疑惑を追ってきました。




こんな感じで、その時に思った直感は当たっていたようです。
この間、「マスコミはネットよりも二週間遅い」という書き込みも見ましたが、その通りになっていました。マスコミも情報は得ていた筈なのですが(だから報道は止まっていた)、本格的に掌を返した始めたのは、3月に入ってからでした。本格的に報道されたのは、3月10日でしたか、NHKが若山教授のインタビューを報じてからでした。裏付け取材等をするのに二、三週間ほどの時間が掛かるということなのでしょう。
幸福の科学」はそれよりも更に情報が遅いようで、信者レベルになると、可哀想に、情弱の極みです。
信者による小保方氏及び若山教授の「霊言」まで出ています。

こちらです。彼らは冗談ではなく本気でやって、本気で信じているのです。可哀想だけど、笑ってあげるのも愛です。合わせて読んで、笑ってあげましょう。
ブログ村の「幸福の科学」カテゴリ(http://philosophy.blogmura.com/kofukunokagaku/index.html)では、注目記事の1位になっていました。
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追記

ザ・リバティを含む擁護派に最も欠けているのは、真面目にやっている研究者に対する配慮です。不正に対してはきっちりけじめをつけなければ、モラルハザードが起きます。
また、小保方氏らがSTAP細胞を研究した時間と費用を別のことに回せば、どれほど有意義だったでしょうか。小保方氏の代わりにもっと優秀で真面目な研究者を理研が雇っていたら、もっと人々の役に立つ研究ができていた可能性は、遙かに高かったです。

理化学研究所が先日、「STAPスタップ細胞」に関する調査の報告を行いました。依然として真相は闇の中で、研究者自身の責任が大と思いますが、理研の対応は遅く甘いと言わざるを得ません。
(中略)
 公開の場で専門家からの具体的な疑義が呈されているのに「結果を信じている」と言うだけで著者たちが逃げていては、騒ぎは過熱します。組織としての危機対応に欠けているとの批判は当然です。

 いずれにせよ、日本に対する信頼を大きく毀損したことは間違いありません。このところ、日本への信頼が揺らぐ事件が続き、海外にいる日本人研究者は肩身の狭い思いをしています。理研が速やかな事態の収拾を図り、信頼回復につながるような輝きのある成果を発信することを、心から切望しています。(シカゴ大教授 中村祐輔)

このような海外の日本人研究者からの苦情も出てきています。
こういう未知のものを開拓する分野には失敗がつきもので、成果が出ないことは仕方のないことです。しかし、不正行為は論外です。どうも、擁護派の人たちは、個人に対する感情移入が過ぎて、全体を見ることができていないのではないか、と思われます。