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幸福の観測所

反社会的宗教団体「幸福の科学」の批判を中心としたアンチカルトブログです。

「映像は合成」というデマを率先して拡散する政府とマスコミと「専門家」たち

イスラム国動画合成説はデマです

このデマが拡散し過ぎてちょっと腹立たしいので書きます。
素人が影の向きが反対だとか言って鬼の首を取ったかのように騒いでいますが、「合成」というのはデマです。
以下のブログで分かりやすくまとめられていました。

下の方に「顔の影の出方は、顔の向きや傾きによりますね。」という引用がありますが、別角度の映像から見ると、湯川さんだけ少し内側(カメラ側)を向いているのが分かります。
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イスラム国の殺害予告動画はグリーンバックで撮影されている以前からグリーンバックで撮影されている合成である」というデマ

これは
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こちらの静止画が以前から出回っており(似た画像は他にもある)、同時に「撮影される位置を特定されないためにスタジオで収録しているのだ」という尤もらしい説明が付され、それを根拠に合成説が出ているようです。
しかし、実はこのグリーンバックの静止画こそがコラ画像であり、元画像はこちらになります。

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イスラム国の殺害予告動画は以前からグリーンバックで撮影されている合成である」というのは完全なるデマです。
今回の映像が合成ではないというのは、私にとってはSTAP細胞が存在しないのと同じぐらい明らかなことです。

デマを率先して拡散する政府とマスコミと自称「専門家」

さて、ここからが本題です。
昨日からマスコミが報道したニュースをまとめてみます。

左藤副大臣の発言

「佐藤」じゃなくて「左藤」です。

防衛省左藤章副大臣は21日夜、過激派「イスラム国」とみられる集団が身代金2億ドル(約236億円)を支払わなければ拘束中の日本人2人を殺害すると警告したビデオ声明について、「個人的見解」と断った上で「合成されているんじゃないかという話も出てきたりしている」と述べた。

私が最初に見た「合成説」のニュースでした。

47news「映像を分析した日本政府関係者」

 過激派「イスラム国」とみられるグループが公表したビデオ映像は合成、加工された疑いがあることが20日、分かった。映像を分析した日本政府関係者が明らかにした。
 映像には、日本人とみられる男性2人と黒い覆面をかぶりナイフを持った人物の計3人が写っているが、関係者によると、男性2人の影の映り方が不自然という。
 フリージャーナリスト後藤健二さん(47)の可能性がある男性は、左半身側に影が映っているのに対し、湯川遥菜さん(42)とされる男性は、右半身側に影があるように見える。

どうしてこんなバカがいるのでしょうか。
これは2015/01/20 22:10付けのニュースで、以降、各新聞社がわざわざ「専門家」のご意見を付して報道しています。
以下、お馬鹿なマスコミと「専門家」たちを晒し挙げしておきます。

サンスポ「近畿大短期大学部の黒田正治郎教授(情報処理)」

近畿大短期大学部の黒田正治郎教授(情報処理)は「砂漠で撮影したとしては2人がまぶしそうではなく、まばたきも少ない」と指摘。さらに「2人の襟周りに不自然に白い部分の肌がある。日焼けや着衣の影響とは考えにくく、体と首の映像をつなげているようにも見える」と分析した。

私が見る限りはまぶしそうにしていますが?後段の指摘も日焼け跡にしか見えません。この人は他の新聞にも出しゃばっていて、デマ拡散源の一つになっています。

スポニチ「映画編集者の田巻源太さん」

 映画編集者の田巻源太さん(33)は「太陽光では原則こうした影はできない」と指摘する。ただ、室内で複数の照明を使い撮影し、背景を合成したとすればありうる映像だといい、「2人を別々に撮影したとまでは断定できない」とみる。

明らかな間違いですねえ。これは逆で、先のリンク先の指摘通り、太陽光だからこそこういう影ができます。
でも、本人のtwitterを見ると、どうも記者の側に誤解があったような様子もあるので責めるのはやめておきます。
こちらの記事にも「近畿大短期大学部の黒田正治郎教授(情報処理)」が登場して、トンデモ説を開陳しています。

1/23追記

田巻さんは今回の件についてご自身のブログで釈明されていました。

共同通信は日本政府の見解を肯定する発言のみを取り上げていたと。ミスリードの確信犯だったわけですね。

読売新聞「森山剛・東京工芸大准教授(画像工学)」

四大紙は全て報じています。まずは読売新聞から。

わざわざ画像つきで説明しています。

官房長官は21日午前の記者会見で、この映像について「専門家が分析を行っている」と語った。

ほんとに政府関係者はバカばっか!専門家もどうしようもないのばっかり。嫌になります。

森山剛・東京工芸大准教授(画像工学)は「異なる時間帯に撮影した映像を合成したとも考えられる。合成には高度な知識と技術が必要だ」と話す。

イスラム国にそんな高度な知識や技術はありません。「教授」がこんなのばっかりでは、悲しくなります。

朝日新聞「ビデオジャーナリストの神保哲生さん(53)」

ここでも「近畿大短期大学部の黒田正治郎教授(情報処理)」が出てきています。よほど出たがりなんでしょうか。

ビデオジャーナリストの神保哲生さん(53)も、顔の影の方向から屋内撮影の可能性を指摘する。「空爆などを恐れ、場所を特定されないようにしているのではないか」。顔近くでちらつかされるナイフに、2人がほとんど動じない点も「表情一つ変えないのは不自然だ。覆面の男と2人は、別の場所にいるのではないか」とした。

だから顔の影は問題ないの。どこまでバカなの。表情を変えないのは、「表情を変えるな」と指示されているからでしょう。それでも湯川さんはナイフの動きに反応しているようにも見えます。

産経新聞「京都造形芸術大の村上聡准教授」と「デジタルハリウッド大学の小倉以索准教授」

京都造形芸術大の村上聡准教授は「(今回の)映像だけで判断するのは難しい」とした上で、(1)影の方向が違う(2)服がなびくタイミングが異なる(3)同じ素材であれば服の色が異なる-などとし、「右側の男性だけ異なる時間に撮影され、映像が合成されている可能性もある。違和感がなく、合成しているとすれば高度な技術を持っている」と話している。

(1)については問題なし。(2)は、風というのはそういうものです。外に出てその辺の店の前に並んでいる幟を3分でも観察したら分かります。(3)はどう見ても違う色で、何を言っているのか意味不明です。
「合成しているとすれば高度な技術を持っている」というのは同意です。合成説を唱えている人は、「こうして合成した!」というのを示して欲しいものです。クロマキーバックだとして、どうやってあんなに自然に地面に影を落とすことができるのでしょうか。是非教えて欲しいです。

 CGデザイナーでデジタルハリウッド大学の小倉以索准教授は、人質が着ているオレンジ色の服に注目。映像を合成する場合、人物を緑色の背景で撮影するのが一般的として、「後で加工しやすい最適な色だ」と指摘する。
 頭の部分だけを入れ替える「ヘッド・リプレイスメント」という技術もあるが「中途半端なテクニックだと、首にゆがみなどが生じる。動画を見る限りそういう違和感はない」とした。

だから、合成じゃないですから。違和感がないのは当然。

毎日新聞

毎日新聞は、少なくとも私が見た限りでは「専門家」の意見は載せず、47newsの受け売りで済ませています。

毎日新聞は伝統的に科学部が強いと言われているそうで、STAP細胞の件でも頑張っていましたが、今回も何とかその面目を保ったところはあると言えそうです。

NHK「民間の法科学鑑定研究所の代表、鈴木隆雄さん」

民間の法科学鑑定研究所の代表、鈴木隆雄さんは、およそ40年間、警察庁の科学警察研究所で映像分析の専門家として事件の捜査に携わってきました。
鈴木さんは、インターネット上に公開されたイスラム過激派組織「イスラム国」に拘束されたとみられる日本人2人の映像について、「後藤さんとされる男性と真ん中の覆面の男は、影が伸びる方向は同じだが、湯川さんとされる男性の影の方向は違っている。屋外で同じ条件で撮影した映像ならば不自然だ」と指摘しています。

この人は40年間、何をやってきたんでしょうか。

まとめ

以上、日本政府も専門家もマスコミも、バカばっかりということがお分かり戴けたと思います。
特に映像の専門家である筈のテレビのニュースでもこのことを報じたりしているので、もうどうしようもないです。
マスコミが主導したデマで記憶に新しい所では、「盲導犬オスカー刺傷事件」があります。

こちらの現代の記事が詳しいですが、これも完全なるデマでした。犯人がいないのだから、幾ら犯人を捜してもいる筈がないというね。
この時もデマを拡散したマスコミや行政からの謝罪はなかったですが、恐らく今回の「合成」デマも、マスコミも政府も専門家も、誰も謝罪することはなく、訂正されることもなく、一部の人だけが真実を知って、フェードアウトしていくことでしょう。ああ。何だかかなしい。かなしくて腹が立つ。