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幸福の観測所

反社会的宗教団体「幸福の科学」の批判を中心としたアンチカルトブログです。

追悼・後藤健二さん

ここから後藤さんのブログを読んだ。涙なしには読めない。考えさせられることは多い。書きたいことはいっぱいあるのだけど、うまく言葉にできない。自分は、世界で起きていることについて無関心すぎたと思った。世界には戦争や貧困で苦しんでいる人がまだまだたくさんいるのだ。
とりあえず、「自決して欲しい(デヴィ夫人)」とか「蛮勇(高村自民党副総裁)」とか「自己責任」とか言って冷たく斬って捨てたりするのはどうかしている。それが結構な割合の人たちに正論だと支持されている日本社会も異常である。或いは、安倍総理の対応を批判すると「テロリストに同情するのか」と逆に責められる一方、後藤さんを批判しても「テロを肯定するのか」と責められたりしないのは不思議なことである。
外国の人は「I am Kenji」と言って同情を示してくれているのに、当の日本人が見捨てたりしてどうするの?私はそういう考えをする人は人非人だと思う。
元々真っ当なジャーナリストでテロ集団に拉致されて捕われ、殺害された人に対して、「死ねばいいのに」「死んで当然」(大意)という風に思うことも冷酷無比であるが、それを口に出して言ってしまうのは異常すぎる。しかも、普通そんなことを口に出して言えば非難囂々になると思うのだが、現代日本では非難どころか逆に「いいね!」と言って支持する人が一万人以上もいたりするのは、社会全体が病んでいるんだなあとつくづく思う。

「まばたきでモールス信号」はデマです

「まばたきで『助けるな』とモールス信号を送っていた」などと適当なデマを飛ばしたりして故人を貶めるのはいい加減にしなさいと言いたい。デマに踊らされたり拡散したりした人も反省して欲しい。
勝手な後藤さん像を作り上げてはいけない。

幸福の科学」がまた非常識なことをやらかした

アンチ「幸福の科学」ブログ的には、早速霊的テロリスト集団「幸福の科学」総裁の大川隆法によって執り行われた後藤さんの霊言についても言及しておく。(「幸福の科学」に興味はないという方は、少し読み飛ばして下さい。)
まず一点として、礼儀とか社会常識の問題から。仮に「霊言」が本物だとしても、遺族への配慮、もしくは遺族からの許可なくして公開してよいものではない。上のサイトにも後藤さんの遺族のメッセージが書かれていて、

大切な家族を失い、この喪失感を受け入れなければならない塗炭の苦しみの中にあります。

と書かれている。そういう遺族感情に配慮することは一切なく、単なる売名のために死者の名前を使ってこのようなことを無断で行う神経が人としてどうかしている。

幸福の科学」が「後藤健二の霊」だと言う者の発言

次に内容も見ていく。

こちらの記事には、「幸福の科学」が後藤健二の霊だと主張している者が語ったという文章が載せられている。
どうせ勝手な妄言に過ぎないのだが、その中から特に「後藤さんはこんなこと言う筈ないだろ」という部分を抜粋してみる。

「(イスラム国が)人を拉致して、殺したりするとか、YouTubeとか使って、大々的にネットを使ってやるっていうやり方自体は、やっぱり卑劣だと思う」

安倍総理に対しては、(中略)これまでの日本の戦後と別れを告げて、一国平和主義を抜け出して、世界に対して、毅然とした国になろうと、そういう一歩を踏み出したのは立派だと思う。ただ、それは、本当に重い、重い、重い使命がその両肩にかかっているから、身命を賭してこの日本を変えてほしい」

後藤さんはイスラム国に対してもっと深い理解をしているし、「戦後と別れを告げて〜立派だと思う」などと言うような右翼的な発言をする筈がない。以下に後藤さん本人のメッセージを引用するので対比して確認してみて欲しい。

本物の後藤さんの発言

これは昨年夏に、後藤さんがラジオに出演して、イスラム国について解説されている音声である。
これを聞く限りでは、(少なくとも後藤さんの認識では)イスラム国というのは単なる過激なテロ集団ではなく、現地のスンニ派からも支持されているし、サウジアラビアからもこっそり支援を受けているとのこと。
以下箇条書き。

  • イスラム国の主張はシンプルで「自分たちの土地を持ちたい」というだけ。だから、サポートしたいという人は世界中にいるし、資産家たちも応援しているから資金が豊富。
  • 中東の人たちは日本のことが大好き。いい印象しか持っていない。ヒロシマナガサキ(の原爆投下で敗戦)、それで何もなくなった所から復興して、世界一の技術大国、経済大国になった。それで戦争もしていない。それが中東の人たちにはものすごく尊敬されている。
  • 宗教的な揉め事がないのも良い。中東では宗教観は必ず聞かれる。「日本人は自分の中に信じる神様がそれぞれいるから、色々あるんだよ、持ってない人もいるんだよ」と言うと、「それはいいね」と言われる。「(色んな人がいても)争いが無いのが一番」と言われる。(中東ではユダヤ教イスラム教の対立もあるし、イスラム教同士の間でも大きくスンニ派とシーア派の争いがあり、各部族間でも争いがある。)
  • 例えばここで日本がアメリカの空爆を支持する。安倍さんが例えば国連でやる演説の中でそこまで具体的に言ったりしたら、日本も同じ同盟国と見られて、色んなところに旅行にいっているがテロとか誘拐とかに気をつけなきゃいけなくなる。

と。
幸福の科学」が降霊したと主張している「後藤さんの霊」と比較してみたらいい。もう端から論外で、完全に偽物です。
内容的には、最後の部分など、ほぼ後藤さんの予測その通りになっているので、後藤さんは本当によくイスラム国のことを理解していたのだなあと思います。なぜ安倍総理や政府関係者はこの後藤さんの言葉に耳を傾けなかったのか。あとのまつりですが、つくづく残念です。

後藤さんのお母さんとお兄さんの言葉

一方、後藤健二さんの母・石堂順子さん(78)は、ヨルダンの報復措置に「憎悪の連鎖を止めないといけない」と語った。後藤さんが平和を願っていたことをおもんぱかりながら「報復をしていたら、平和への動きもすべて吹っ飛んでしまう」と強い懸念を示した。また、兄の純一さん(55)も「殺りくの応酬、連鎖は絶対にやめてほしい。平和を願って活動していた健二の死が無駄になる。健二は、伝えたかったことと逆の殺りくの連鎖に巻き込まれ、非常に無念だと思う」と憤った。

後藤さんの遺志を尊重するなら、これらの意見に耳を傾けるべきだろう。
安倍総理は「罪を償わさせる」と言ったが、それは後藤さんの考えとは180度違うものである。
それなら高村氏のように「蛮勇だ」として死者に鞭打つ態度の方が筋が通っている感じもする。
お母さんの言葉は大きい。宗教的な人格者だと思う。
お兄さんの言葉は鋭い。平和活動家の死が、戦意高揚に利用されるという皮肉。

さいごに

後藤さんのブログで一番良かったところをご紹介して終わります。

後藤さんの言葉を直接味わった方が伝わるだろうから、抜粋とかはしません。
考えさせられます。後藤さん有難う。
I am Kenji.

BGMはこれしか思い浮かばない。

幸福の科学」による言い訳(2/7追記)


後藤さん・湯川さんの霊言収録は「不謹慎」なのか | ザ・リバティweb
これ。
ブックマークコメントに言い尽くされてるのでもう言うことはないですが。
みんな不思議に思うのは、どうして職員や信者はこんなのを信じているの?ということだと思う。
理由は色々あるだろうけれども、私の分析したところでは、共通しているのは、自己中心的な人ばかりだということ。人は自分の信じたいものしか見ない、信じないもので、それを突き詰めると大川隆法でも麻原彰晃でも池田大作でも文鮮明でもキリスト教でもイスラム教でもユダヤ教でも何でも信じてしまう。
少しでも客観性があり、一般の多くの人の意見や見方を気にすることができ、自分の考えを批判的に見ることができる人であれば、このようなオカルト思想やカルト宗教に引っかかることはないと思う。